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お知らせ

2025年07月28日

実験体験

ロールモデル紹介(徳島文理大学 藤代様)

あすたむらんど徳島では、徳島県内の大学や企業に所属している理系出身の方にご協力いただき、理系分野でどのようなことを学び、体験し、現在どのようなお仕事をされているのか、インタビューを行っています。

今回は、徳島文理大学 薬学部 藤代 瞳 様にお話をうかがいました。

進路選択に悩んでいる中高生の皆様、中高生のお子様がいらっしゃる保護者の皆様、中学校・高等学校で教員をされている方、今後の参考にぜひご覧ください。

 

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今回インタビューに協力してくださった徳島文理大学 薬学部 藤代 瞳 様

 

この度は、女子中高生の理系進路選択支援プログラム インタビューにご協力いただき、ありがとうございます!

 

①まずは、所属されている大学名、所属を教えてください。

徳島文理大学薬学部薬物治療学研究室です。

②徳島文理大学薬学部ではどのような事業をされていますか?

薬剤師の養成と研究です。

③藤代様の現在のお仕事について教えてください。

徳島文理大学薬学部の薬物治療学研究室で准教授をしています。大学生に講義をしたり、大学院生や大学生と研究をしたりしています。研究を行い、結果を論文や学会で発表し、研究費を獲得し、動物や細胞、機器を用いて実験します。成果が出れば、学会発表し、論文を執筆します。この活動を大学にいるので大学生や大学院生と行います。

研究室には、3年生から配属されてくる学生さんがいるので、3、4、5年生が研究室にいます。一緒に実験し、うまくいかないときは解決策を考え、粘り強く実験を繰り返します。本学だけでなく、他の大学や研究施設に実験に行くこともあります。大学生自身が自分で実験し、機器を使い、研究成果を出していきます。

出張講義や職場体験、リケジョ養成講座といったイベントにたくさん参加させていただき講師を務めさせていただいたりもします。小学生から高校生の皆さんと実験したり、講義をさせて頂いたり、将来の進路選択の参考に薬学部の特徴をお話させていただいたりしています。薬剤師体験や研究体験などを通して、皆さんといろいろなお話ができて、とても楽しかったですし、私の経験をお話することで、薬学部に行ってみたいなというきっかけになればうれしいです。

④今されているお仕事を志望したきっかけを教えてください。

父が歯科医師だったので、医療にかかわる仕事が身近でしたし、興味があり、病院薬剤師を目指して薬学部に進学しました。大学で行った記憶学習に関わる分子の研究がとても楽しかったのでさらに、研究を続けたいと思い大学院に進学しました。

一度、製薬企業に就職したのですが、基礎研究の楽しさに気づき博士課程に戻り、大学教員を目指しました。大学や大学院で出会った先輩や先生方が、様々な体験や実験をさせてくださり、研究の面白さを教えてくださったのがきっかけだと思っています。

⑤薬学部でのお仕事のやりがいをお教えください。

私は、カドミウムなどの有害金属がどのようにして腎障害を引き起こすのかを研究しています。また有害金属が、どのようにして生体内の必須金属(生命金属)の調節を撹乱するのかについても解析し、生命金属が体の中でどのように調節されているのか研究しています。医薬品の中には金属を含有する薬物があるのですが、その腎臓障害機構も研究しています。新しいことを発見したときは、なによりやりがいを感じますし、自分の学生さんの実験が上手くいったときや彼らが賞を取った時もとてもやりがいを感じます。

 

⑥薬学部でのお仕事で活かせる能力や性格を教えてください。

化学や生物がすきであること。それから、私自身が恩師に言われた言葉なのですが、「面白いなと思えることが大切」だと思います。面白がれる力、やってみようという好奇心が大切だと思います。

続いて、藤代様の学生時代について教えてください。

⑦藤代様は、学生時代、文系・理系どちらを選択されましたか?また、文理選択はどのように決めましたか?

高校で理系を選択しました。生物や化学がすきだったので、選択したと思います。

医療にかかわる仕事に興味があったというのも理系を選んだ理由として少しあったと思います。

 

⑧学生時代に取り組んだことを教えてください。

(大学時代、薬学部に在籍していたので)研究室でとても長い時間を過ごしていました。大学での講義のあと、大学院生や先生と実験したり、研究発表の準備をしたり、夜遅くまで研究室で活動していました。大学院生になってからも、薬剤師のアルバイトをしていましたが、それ以外のほとんどの時間は研究室で実験していました。研究室配属で出会った研究内容がとても面白かったですし、もっと自分でいろいろな実験に挑戦してみたいと思っていました。

 

⑨ご自身の進路選択や就職を通して感じたことなど、教えてください。

進路選択は、今でもこれが私に向いていたかは正直わからないですし、高校生の頃とても悩みました。やりたいことが分からなくて。やりたいことが見つかれば私はもっと頑張れるんじゃないかと思っていました。いまは、いろいろな職業を体験するプログラムがたくさんあります。ぜひ、いろいろ体験して、自分が何を面白いと思うのかを探しに行ってもらうといいと思います。また、いってもよくわからないと思うかたもいらっしゃるかもしれないですが、飛び込んでみるとどんな世界も結構面白いし奥が深いです。やりたいことは、いろいろはじめてみれば見つかるものかもしれないと思えるように私はなりました。薬学はそういう意味ではとても就職や将来の道が幅ひろい分野で、おすすめです。

⑩最後に学生の皆様へ、メッセージをおねがいします!

病院薬剤師や薬局薬剤師だけでなく、実は薬学部は就職先がとても幅広い学科だということを知っていただきたいです。公務員や研究者、製薬企業など多くの活躍の場があります。

また、高校生の皆さんに、薬学部に行きたいけれど、勉強について行けるか心配ですとよく相談されるのですが、化学や生物がすきであれば、大学に入って基礎からまた勉強するので大丈夫です。薬や生物、化学に興味がある方は、面白そうと思う力がやる力に繋がると思いますので、ぜひ一緒に薬学部で研究しませんか?